ショートストーリー

ロボット化の未来は危険!?ホントにあった怖い話

監督ロボット
山元が起業や独立の参考になった
仕事にまつわるショートストーリー集

 

機械にかけがえのない仕事を奪われた男

 

私の名前は浜田吉春(仮名)と申します。

 

この話は、私がほんの数年前まで、精密部品の製造工場で働いていた時の出来事です。

 

その工場での仕事は、色々と技術が問われる作業が多く、とても苦労はしていました。

 

しかしその分、給料と休暇、福利厚生などもしっかりしていて、とても働きがいのある好条件な職場でした。

 

私が所属していた同じ班の人たちは、とても気さくな人が多く人間関係も良好で、居心地のよい充実した時間を過ごせていました。

 

そんな中、周りの人たちの信頼を一身に集めていた尊敬する先輩、新井さん(仮名)がいました。

 

新井さんの仕事は、完成した精密部品の最終組み上げで、寡黙で職人気質、その完璧な仕事ぶりは驚嘆に値するものでした。

 

プライベートでも後輩の面倒見がよく、私もよく飲みに連れて行ってもらったり、自分の持ち場ではない仕事もさりげなく手伝ってくれる本当に良き先輩でした。

 

この組み上げの工程は、工場内でも新井さんにしかできない仕事です。

 

ハイテク化が進むこの業界の中にあっても、この部品を完成させるには、新井さんという「一人の職人がいなければ成り立たない。」と言われるほど重要な役割を担っていました。

 

そんな仕事に対して、新井さんは言うまでもなくプライドを持っていたし、それを見ていた私も、(いつかこの人のような唯一無二の存在になりたい。)という強い憧れを持っていました。

 

そんなある日、工場長から従業員全員に急遽の話がありました。

 

それは近々、工場の設備変更があり、一部作業をロボットが担うという内容の話。

 

これはつまり、今まで人間がやっていた作業をロボットが肩代わりし、その分作業員が削減されることを意味します。

 

そして、その不要になった作業工程の担当者は…

 

私でした。

 

それを聞いた瞬間、目の前が真っ暗になり、その後に工場長が話した別工場への転勤の話などは到底聞ける状態ではありませんでした。

 

ロボットに仕事を奪われた私に集まる周りの視線。

 

用済みで交換される機械部品を見るような、そんな哀れんだ目であったことを今でも覚えています。

 

ほどなくして、私の交代要員として稼働することになるロボットが工場に入ってきました。

 

私はそのロボットをただ見詰めて、こらえきれないほどの悔しさを覚えました。

 

しかし気持ちを落ち着かせ、(これも時代の流れか、機械が持つ作業効率とクオリティには到底かなわない)とある種の諦めをつけて、悩んだ末に職場を去ることを決意しました。

 

転勤先の工場に移って、そこでもう一度頑張るという選択肢もありました。

 

しかし私の場合、今の工場の労働環境が好きなだけであって、仕事自体はさほど好きというわけではなかったのです。

 

それから約1ヶ月が経ち、私はこの職場を去ることになりました。

 

この時新井さんは、「ここの仕事だけがお前の人生じゃない。今度は本当にお前が好きなことを見つけて頑張れ!」と励ましの言葉をかけてくれました。

 

私は、最後に温かくに見送ってくれた工場のみんなに深く感謝し、新しい道でも頑張ることを決意しました。

 

それからの私は、自分の人生について真剣に考え、自分の力だけで生きていけるネットビジネスと出会い、なんとか生活ができるまでに稼げるようになりました。

 

そして、今からお話しすることは、私が工場を辞めてから1年も経たないうちの出来事です。

 

ある日、工場の元同僚から連絡があり、驚いたことに「新井さんが、工場の仕事を辞めた」ということでした。

 

その経緯を聞くと、私が工場を辞めてからほどなくして、新井さんにも人事異動の話が来たそうです。

 

原因は私の時と同じ、作業用ロボットの導入でした。

 

あれほどの揺るぎない技術と、職場からの信頼を得ていた新井さんが、その立場をロボットに奪われたのです。

 

その時の新井さんのショックは計り知れないものがあったそうです。

それからしばらくは、転勤先の工場で全くやったことのない工程作業を頑張っていたそうなのですが、過度の精神的ストレスが祟り、職場で倒れてしまったとのことでした。

 

長期入院を余儀なくされた新井さんは、責任を感じ工場を辞めてしまったそうです。

 

長年培ってきた揺るぎない技術であっても、場合によっては機械化の波に勝てないという現実、そのことをまざまざと見せつけられた瞬間でした。

 

その後、新井さんがどうなったのかは結局わかりません。

 

しかし私も一歩間違えば、新井さんと同じ境遇に遭い、身体を壊し倒れていたかもしれないという恐怖を覚えました。

 

この出来事は近い将来、多くの雇用労働者が経験することになるかもしれません。

 

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山元 高翔
居住地:兵庫県 出身地:大阪府 趣味:カラオケ、ゲーム、海外ドラマ鑑賞(基本家が好き) 家族:奥さん、高校生の息子、中学生の娘、そして私の4人家族です。 仕事:サービス業を主とする組織に勤めております。 ペット:かわいいドラ猫(♂)がいます。